2020年4月26日(日)
水雷屯
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03:水雷屯(すいらいちゅん)


 周易64卦を紹介していきます。

 水雷屯


 地中にある芽
 困難な時期
 産みの苦しみ。

屯は元(おお)いに亨(とお)りて貞(ただ)しきに利(よ)ろし。往(い)くところあるに用うるなかれ。侯(きみ)を建つるに利ろし。(『易経』経文より)
 
 地中に動きがあります。
 芽を出そうとする植物がありますが、
 地上はまだ寒く、芽が出るまでには時間がかかります。
 いまは、芽が出るまでの産みの苦しみのときです。

<解説>
 外卦が水(坎)、内卦が雷(震)です。春まだ浅く、春雷が轟くころ、土の中にはこれから芽を出そうとする球根があるところをイメージしてみてください。球根は地上に出る準備は整っているのですが、まだその時期がきていません。

 これから重たい土を突き破って、地上に芽を出すまでには一苦労ありそうです。地上に芽を出すためには、どれだけのエネルギーが必要でしょうか。大きなエネルギーが必要になってきます。雷はとてもエネルギーが強いことを表しています。

 それが、いまあなたが置かれている状態です。準備は整いつつあるのだけれど、まだ才能を発揮できる時期まではきていません。あなたがクリエーターなら、アイデアがうまく形にならない時期かもしれません。まさに産みの苦しみの時です。

 この卦が出たら、あなたは結果を急がず、忍耐強く努力を重ねて、困難な時期を乗り越えてゆく覚悟を持ってください。経文の「候(きみ)を建つるに利ろし」とは、現代の状況にたとえて言えば、新しいビジネスを始めるとき、まだ安定しないので創業メンバーみなで盛り立ててやっていくべき時期という意味になります。


<この卦が出たら・・・>

【全体運】:事の初めの行き悩む時期、困難が多いでしょう。しかし、それは産みの苦しみです。前途多難ですが、時期が来れば前進します。

【願い事】:願い事は大いに叶います。ただし、まだ物事は動きません。時間がかかります。

【仕事・人間関係】:事業・会社でいえば、創業期に当たります。度量のある人物を立て、盛り上げてゆきましょう。着手した仕事は困難が多く、前途多難ですが、その時期を乗り越えれば、やがて草の芽が出て大きくなっていくように発展し、未来が開けてきます。

【戒め】:急いで前進しようとしてはいけません。この時期にしっかり耐えぬくことです。苦しいからと言って投げ出せばそれで終わり。乗り越えられない試練はありません。

【お金】:必要な出費があります。将来のための投資は惜しまないように。遊びや贅沢は慎みましょう。

【恋愛】:恋愛未満の関係です。恋に発展する可能性もなくはないので、この人と感じる相手であれば、他の異性には気を散らさないようにしましょう。

【相性】:相手の方があなたに不満を持っています。追いかけると向こうの気持ちが冷めます。お互いに分かり合えない部分を理解し合い、歩み寄っていけるのかが課題です。

「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。
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