2020年5月1日(金)
水天需
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05:水天需(すいてんじゅ)

周易64卦を紹介しています。

   水天需

 行く手に険難
 飲食して待つ。

需は孚(まこと)あり。光(おお)いに亨(とお)る。貞(てい)なれば吉なり。大川を渉るに利(よ)ろし。(『易経』経文より)


天の上に雲がわいています。
雨乞いをして、恵みの雨が降るのを待っているような状態です。
行く手に険難が待ち受けていますが、
いまは焦らず飲食を楽しみつつ、余裕をもって待つときです。

<解説>

天の上に水があります。この水は空を覆う雲を表しています。雲がわいてくると、やがて雨になりますが、恵みの雨はまだ降りそうにありません。そこで、この卦は、今は待つときという意味になるのです。

古代の中国では、恵みの雨は、雨乞いの儀式によって求められました。この卦には「君子もって飲食享楽す」とあり、楽しく飲食して待つ時を表しています(「君子」とは、理想的な人格の人を意味しています)。

この卦は外卦が水(坎)で、水は険難を表すので、行く手に困難があるということを示してもいますが、内卦が天(乾)で剛健なので、思い切った行動を越し、積極的に物事を行ってもうまくいくのです。そこで、憂うることなく、飲食して待ちましょうということになるのです。



<この卦が出たら・・・>
 
【全体運】:バランスがとれています。いまは待つ時です。

【願い事】:かないます。すべてうまくいきます。待ち人は遅れてやってきます。

【仕事・人間関係】:前進するときです。大事を決行すれば成功します。行く先に困難が待ち構えていても、あなたが正しいやり方で、やるべきことをきちんとやっていれば大丈夫です。たとえ、時間はかかっても目標達成できるでしょう。人とは楽しく飲食すべし。
戒め:焦るな、焦るな。楽しく飲食して待ちましょう。

【お金】:飲食を楽しみましょう。ちゃんとやっていれば、困窮するようなことはありません。

【恋愛】:パーティや合コンなどに出かけるといい人と巡り合えるでしょう。何がなんでも相手を見つけたいという気持ちで挑むのではなく、そのときその場を楽しみましょう。

【相性】:相手に対して期待しすぎです。あなたが積極的になりすぎると、相手の方がちょっと冷めた気持ちになります。ふたりでいる時間を楽しみましょう。


「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。

 筆者は日本易道学校にて周易を学びました。
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