2020年5月16日(土)
風天小畜
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09:風天小畜(ふうてんしょうちく)

周易64卦を紹介しています。

  風天小畜
 天の上を風が吹く。
 小さくとどめる。
 まだ力が弱い。

 小畜は、亨(とお)る。密雲あれど雨ふらず、わが西郊よりす。(『易経』経文より)

 天の上を風が吹き、あとからあとから雲がわいてきます。
 けれども、恵みの雨はまだ降らず、
 風の恩恵はまだ人々には及ばない状態です。

<解説>

 風が天の上を行くのが小畜です。自然のイメージは空の上に風が吹行き渡っている状態です。この卦は一本の陰の符号の他は、すべて陽の符号からなり、「一陰が五陽をとどめる」という意味になり、強弱で言えば、陽は強い、陰は弱いということになるので、留める力が弱いということになります。したがって、「小畜」となるわけです。
 
 そこで、この卦が出たら、「あなたはすでにスタートのところに立ってはいるのですが、ステップを上っていくのはまだまだこれからです。性急に大きな望みをかなえようとしてもかないません。着実にステップを踏んでいきましょう」ということになるわけです。西の郊外から陰の気が増し、雲が湧いてきています。今はまだ雨は降っていませんが、やがては恵みの雨が降るでしょう。



<この卦が出たら・・・>

【全体運】:力はまだ弱い。いまはまだ留まっている状態です。

【願い事】:やがては恵みの雨が降るでしょう。願い事はかないますが、いますぐではありません。

【仕事・人間関係】:いまはまだチャンスがつかめない。事を行うにもまだ力が弱く、いまはその力を蓄え養うべき時です。

【戒め】:いまのうちに能力を磨き、実力を高めておきましょう。いっきに上に上がろうと高望みせず、高い目標に向かって、日々努力を重ね、着実にステップを踏んでゆくときです。

【金運】:小銭が貯まります。でも、十分ではありません。散財しないように気を付けましょう。

【恋愛】:思わせぶり。女性はもてます。男性はライバルが多く、積極的にアピールできないと振られてしまいます。

【相性】:カップルは相性がよさそう。理解しあえる二人が幸福。お互いに高望みしないことでうまくいくでしょう。



「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。

 筆者は日本易道学校にて周易を学びました。
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