周易64卦を順番に紹介しています。
天火同人
野においてたき火を囲む。志を同じくする者の集まり。
人に同じうするに野においてす。亨（とお）る。大川を渉るに利（よ）ろし。（『易経』経文より）
天に向かって火が燃え上がっています。
野においてたき火を囲む人々は皆同じ志を持つ仲間。
互いに高め合っていきましょう。
＜解説＞
同人は人と同ずる、和同・会同の意。空の下、野においてたき火を囲む人々のイメージ。
同人とは、たとえば「同人誌」というときの同人です。在野の人々の集まりです。同じ志（こころざし）を持つ人々が集まり、知識や知恵、情報を分かち合ちあい、クリエイティブな活動をすることもあります。同人はみな平等で、誰が上とか下とかいうのはありません。
そういう仲間と、共通の趣味や趣味以上のものを分かち合い、互いに協力し合って能力を磨き、実力を発揮できるときです。積極的に行動しましょう。仲間との交わりを大切にしましょう。あなたがまとめ役になるのもよいでしょう。ただ、自分だけが人より抜きん出ようとか、あからさまな競争意識をもつと、仲間から見放されてしまいます。
＜この卦が出たら・・・＞
【全体運】：大事を決行してもいい時期です。うまくいくでしょう。
【仕事・人間関係】：同僚・仲間と力を合わせ、高めあっていきましょう。誰が上とか下ではなく、みな対等な関係でやっていくことが成功の秘訣です。ヨコの関係を大切にしましょう。
【戒め】：自分だけが抜きん出ようとし、競争心を燃やしたり、人に打ち勝とうとしてはいけません。そういうことをすると、仲間からの信頼はえられません。
【金運】：付き合いでの出費が多いとき。差し支えなければ割り勘にするのがいちばん。
【恋愛】：友達以上恋人未満。グループ交際がお勧めです。初めから一対一の付き合いは相手がどういう人物か見極められず危険。友達づきあいから始めましょう。人前で独占欲を露わにすると嫌われます。
【相性】：カップルは恋人でありかつ友達であるような関係で長続きするでしょう。多少、恋のドキドキには欠けても、みんなとうまくやっていける人がいいでしょう。
「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。
筆者は日本易道学校にて周易を学びました。