21:火雷噬嗑(からいぜいごう)
稲光と雷鳴
強い力でかみ砕く。
火雷噬嗑

噬嗑(ぜいごう)は、亨(とお)る。獄(ごく)を用うるに利ろし。(『易経』経文より)
稲妻の閃光があたりを明るく照らし出し
地を揺るがすような雷鳴が轟いています。
目の前の困難や障害を乗り越えていく力強さがあります。
<解説>
外卦が火(離)、内卦が雷(震)で、これは稲光が走り雷鳴が轟く様子を表しています。
とても力強い卦です。
この卦は横にしてみると、口の中に何かものが挟まったような形に見えます。噬嗑(ぜいごう)とは噛むことを意味しています。口の中にものがあるので噛み砕くことになります。
かみ砕けは飲み込むか、吐き出すか。
それはあなたの前に立ちはだかる障害を意味しています。
この卦が出たら、あなたは自分の力で、その障害をかみ砕き、乗り越えていくことができるでしょう。どんな障害も恐れてはなりません。立ち向かっていく力があなたにはあります。その障害を乗り越えていくことで、さらなる発展が期待できます。
「獄(ごく)を用うるに利ろし」とは、悪人は法に照らして裁くのがよろしいという意味です。
<この卦が出たら・・・>
【全体運】:強運です。非常に強いエネルギーがあり、どんな障害も乗り越えていけます。
【願い事】:かないます。
【仕事・人間関係】:目標達成の妨げになる問題をひきずったまま現在に至っています。そのままにしておいてはいけません。不要なものは取り除きましょう。あなたの仕事の妨害する邪魔をしたり、妨害する人物は排除しましょう。理不尽なことは、法に訴えても解決しましょう。
【戒め】:わだかまりをそのままにしておいてはいけません。受け入れるか拒否するか、あなたの態度をはっきりさせてください。
【金運】:一時的に、大きな利益が得られそう。
【恋愛】:強く惹かれあう相手が現れそう。ただ、その相手との恋には何か障害が立ちはだかるかも。でも、二人を阻む障害があればそれだけ、恋の情熱は燃え上がるというもの。あなたは激しい恋に落ちるでしょう。障害を乗り越えて行ければ、うまくいきます。
【相性】:カップルの場合は何かうまくかみ合わないものがあります。意思の疎通が不十分なのかもしれません。二人とも我が強すぎて、どちらかが譲らないとぶつかり合うばかり。喧嘩したら、あなたの方から折れていかないかぎり、元のように仲良くはなれません。
障害となっているものは、わたしのこころの中にある。こころのうちのわだかまりが、なかなか思い切って前に進む勇気を与えてくれない。この卦を思い起こしながら、自分を停滞させてしまっている障害を、かみ砕き、乗り越えていく勇気を持ちたいと思う今日この頃です。
「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。
筆者は日本易道学校にて周易を学びました。