2020年6月30日(火)
山雷頤
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27:山雷頤(さんらいい)


周易64卦を順番に紹介しています。

   山雷頤
 おとがい(下あご)
  口。養う。

頤は、貞(ただし)ければ吉なり。頤を観てみずから口実を求む。(『易経』経文より)

 人の口は上あごと下顎でものを噛み、栄養を取ります。
 このように飲食は身を養い、天地は万物を養うのです。
 心身を養うときです。

<解説>

頤(い)はおとがい=下顎を意味しています。この卦を横にしてみれば、人が口を開けたところのようです。

外卦は山(艮)、内卦は雷(震)で、それは下あごが動いて上あごがそれを受け止めるというふうに見なされます。口に関する卦で、口は食べること、養うことを意味しています。

飲食が人を養い、天地が万物を養います。飲食を楽しみ、人との語らいを大切にしましょう。口に入れるものは、身を養うための栄養バランスのとれたもの、正しい食生活を心がけましょう。暴飲暴食や偏った食事はいけません。

口に関することから、口から出る言葉には気を付けましょう。「口は災いの元」にならないようにという戒めが出てきます。

また、養うということには、精神性を養う、教養や知性、人間性を磨くということも含まれます。仕事を探している人は、飲食関係や人前で話す司会業が吉。また、人を養う養育や介護などの仕事が向いています。





<この卦が出たら・・・>

【全体運】:吉。天地が万物を養うように、身を養い、精神を養う時期。

【願い事】:目的がはっきりしていればかないます。

【仕事・人間関係】:相手を説得できればうまくいきます。プレゼンテーション能力、PR力が問われます。ただし、相手の意見も十分に尊重してください。飲食関係・養育・保育関係の仕事は吉。

【戒め】:口は災いのもと。余計な一言や思慮のない言葉を口にし、墓穴を掘らないように。賢明な言葉を口にしましょう。語るべきことがないなら、不用意に口を開くより黙っていたほうが無難。

【金運】:食べていけるだけのお金はあります。お金のことを心配しなくていいです。

【恋愛】:両想いです。楽しい時間を過ごせます。カップルは一緒の暮らしてうまくいくでしょう。メールを送れば返事が返ってきます。

【相性】:楽しく飲食し、仲良くやっていけます。親密な関係でも、売り言葉に買い言葉など、口論は避けましょう。いつもニコニコ笑いあって答えるような関係でありたいもの。

 「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。

 筆者は日本易道学校にて周易を学びました。
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