2020年7月4日(土)
沢風大過
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28:沢風大過(たくふうたいか)


周易64卦を順番に紹介しています。

 沢に没する木 
 棟木たわむ家
 大いに過ぎる・過重

大過は、棟木(むなぎ)たわむ。往くところあるに利ろし。亨る。(『易経』経文より)

   沢の水があふれ草木が滅没しています。
   台風一過のごとく、大いなるものが過ぎてゆきます。
   悦んでしたがって行くときです。

<解説>
外卦の兌(沢)の下に、内卦の巽(風=木)があります。まるで台風のときのように、木が水に浸かってしまっている状態をイメージしてみてください。

あるいは、この卦を横に倒してみると、家を支える棟木がたわんで、ようよう持ちこたえているような状態。

それは大いに過ぎたる状態で、いまがいちばん大変な時期です。

プレッシャーに押しつぶされそうになったり、仕事が多すぎてなかなかこなし切れず、ストレスがたまっているのかもしれません。自分では処理しきれないと感じる問題を抱えていることもあれば、人間関係で面倒なことを抱えていることもあるでしょう。

しかし、それで押しつぶされることなく、持ちこたえます。

この卦が出たら、あなたは自分が背負っている重荷に耐えられると信じてください。困難な時も必ず乗り越えていけますから、重荷を放棄することなく、担ってゆきましょう。喜んで困難に立ち向かうのです。消極的にならず、前向きに行動しましょう。大丈夫です。この困難は乗り越えられます。


<この卦が出たら・・・>

【全体運】:非常に大きな力がかかり、持ちこたえるのが大変ですが、やがて嵐が去り大いなる時がやってきます。

【願い事】:かないます。

【仕事・人間関係】:重責を負いましょう。積極的に事を推し進めた方がいい時期です。苦しいときですが、覚悟を固めて事に当たれば、挫折することなく乗り越えていけます。やがてはいまの苦労が実るでしょう。人間関係は互いに背き合っているときです。背中合わせのような状態。互にそりが合わないのかもしれません。あなたの方から努めて意思疎通を図るようにしましょう。

【戒め】:どんな重圧にもかならず持ちこたえられることを信じてください。じっと耐え忍ぶのではなく積極的に行動し、この時期を乗り越えてゆきましょう。状況や人の話は二転三転することがありますが、巻き込まれないようにしてください。

【金運】:ぎりぎり持ちこたえます。しかし、無駄遣いする余裕はありません。

【恋愛】:二転三転、気持ちが変わり、状況が変わり、まだどうなるかわかりません。気持ちがうまく通じません。

【相性】:カップルはぎりぎり持ちこたえているとき。お互いの気持ちがそっぽを向いています。お互いにきちんと向き合う覚悟が必要です。向き合えば気持ちは通じます。


沢に木が没する状態というイメージで、どうも筆者は豪雨のときの皮の増水の模様を思い浮かべてしまいます。山地剥(さんちはく)はを文字通り、山崩れの状態を思い起こさせるし。毎年のように豪雨災害のニュースを目にします。何年か前には、筆者の親戚が洪水の災害にあわれたこともありました。大雨予報などが出た時には、どうかみなさん、くれぐれもお気を付けください。

「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。

 筆者は日本易道学校にて周易を学びました。
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