易経64卦を順番に紹介しています。
火沢睽

反発・反対
背く
睽は、小事に吉なり。(『易経』経文より)
湖面にうつる火。
反射しています。
互いに似ているけれども反発しています。
<解説>
外卦は火(離)で内卦は沢(兌)です。
火は燃え上がり、沢の水は下に向かって流れています。それは互いにそむきあう状態を意味しています。
対人関係では、相手とうまく意思疎通がはれていない状態です。お互いに反発しあっているのかもしれません。
この卦は、外卦の火を中女、内卦の沢を少女とみれば、一つの家に二女同居する状態、つまり嫁姑の関係です。嫁姑の関係はお互いに反発しあうことが多く、うまくいったためしがないなどと言われることがありますが.
とはいえ、反発を感じる相手ではあっても、うまくやっていかなければならないときがあります。内心では反発しあっていても、同じことに価値をおいていて、共通の目標があるなら、小さなことなら協力しあってやっていけるでしょう。
ただし、男女の場合は異なる性をもつがゆえに、互いに惹かれあう関係です。
<この卦が出たら・・・>
【全体運】: 大事を行うときではありません。
【願い事】:小事はかないます。
【仕事・人間関係】:同僚や仲間との間に食い違いが生じる可能性があります。志や目的は同じでも、反発し合い背き合うことがあります。ライバル関係になることもあるでしょう。人間関係がむずかしいところ。目的のための一致をはかりましょう。どのように協力していくかがカギとなってきます。
【戒め】:小さいことはかないますが、大事を行う時期ではありません。
【金運】:金銭関係のごたごたに注意。
【恋愛】:恋の化学反応が起こります。互いに反発しながらも惹かれあうでしょう。「嫌い」が「好き」に、「好き」が「嫌い」になりやすい関係です。結婚は早まらないで。「好き」で付き合い始めたのに、「嫌い」になってしまったら、それは恋が冷めたということ。
【相性】:惹かれあうと同時に反発しあうところもあります。これからどうするか、しばらく冷却期間をおいた方がいいかもしれません。
火(離)は中女・沢(兌)は小女なので、「二女同居して」うまくいかないというわけで、嫁と姑の関係とか。じっさいに、ご相談に来られた方を占ったら、相談の内容とは直接リンクしないこの卦がでて、よくよく尋ねたら、やはり義母との関係がぎくしゃくしていて、二人目のお孫さんをまだ一度も義母のところに連れて行っていないというようなことがわかったことがありました。
「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。
筆者は日本易道学校にて周易を学びました。