46:地風升（ちふうしょう）

易経64卦を順番に紹介しています。

　　　　地風升
地中に木
進み昇る

升は、元（おお）いに亨（とお）る。もって大人を見る。恤（うれ）うるなかれ。南征すれば吉なり。（『易経』経文より）

地中にある木は養分を吸収し
やがて成長し、どんどん伸びて
天に昇っていく。

＜解説＞

外卦が地（坤）、内卦が風（巽）で地の下で風が吹いている様子です。また、風＝木の言いがありますから、地中に木があるイメージですね。地中の木はやがて、地上に出て伸びていくことでしょう。
この卦はそのように地中の木がやがて地上に出て、成長していく様子を表しています。

「もって大人を見る」ということなので、進んでいけば従うべき立派な人物に出会えるでしょう

「南征すれば吉なり」は、内卦の風=巽は東南の卦、外卦の地=坤は西南の卦で、易はつねに下から上に向けて読んでいくので、巽の東南の方向から、南に位置する離（火）を通って、西南の坤へ進んでいくことによって、志が行われるということになります。

後天定位盤で確認しておきましょう。

　　　　　　　　　【方位：後天定位盤】







＜この卦が出たら＞

【全体運】上昇運です。成長発展の時。

【願い事】叶います。南の明るい方向に行けば吉です。

【仕事・人間関係】会社・事業は業績が伸びます。成長発展していくでしょう。
仕事でも個人的な人間関係においても人間的によくできた人、器の大きい人物に従ってください。そうすれば、何も心配する必要はありません。あなたの実力が認められ、志を遂げることができます。

【戒め】上昇運で伸びていきますが、そういうときほど初心に返り、出発点が何であったかを確認してください。

【金銭運】わずかな利益が積み重なり、大きい収入になります。株価上昇

【恋愛・出会い】よい出会いがありそうです。さわやかなお付き合いができます。

【カップル・相性】発展していく関係です。結婚を視野に入れ、手続きと段取りを経て一緒になるとよいでしょう。



地中の木が養分を吸って、大地に芽を出し、どんどん伸びていく姿が目に浮かびます。さわやかな卦ですね。
以前、周易入門講座に来られていた方が、お子さんの成績のことで占ってみたいということで、占ったところ、この卦がでました。伸びていきそうですね。


「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。

筆者は日本易道学校にて周易を学びました。