50:火風鼎(かふうてい)
易経64卦を順番に紹介しています。
火風鼎
三本足の鍋
安定している。
そろう・整う。
鼎(てい)は、元いに吉にして亨(とお)る。(『易経』経文より)
天への供え物を煮炊きをする三本足の立派な
大鍋のように土台が安定しています。
物事が整っている状態です。
<解説>
外卦が離=火で、内卦が巽=風=、風は木を意味することもありますね。
火に木をくべて燃やしているところをイメージしてみてください。大きな鍋で煮炊きしているところです。
火風鼎の鼎(てい)は、「かなえ」と読み、食べ物を煮炊きする三本足の大鍋のことです。これは聖王が天の神をお祀りするようなときに使う鍋ですから大変高価なものです。
初爻の陰が足のところ、2爻めから4爻めまでが胴体、5爻の陰は耳にあたり、上爻は鼎(かなえ)を持ち上げ通る時に鼎の耳に通す道具のことです。
三本足なのでバランスが取れ、安定しています。
そのため、運気は安定し、安定した状態が持続していくときと読めますね。
あなたが人の上に立つ人なら、鼎の端正荘重な形にのっとって、自らも端正にその地位を保つようにしましょう。あなたの人としての器が問われるときです。
人間関係は三者の関係です。「鼎談」というのがあります。「対談」は2人の人物が話をすることですね。雑誌や動画でも、有名人などの対談をよく見かけます。「鼎談」は三人の人物が話をしています。有名人・著名人が3人集まって、何かのテーマについて話す。そういうのを鼎談といいますね。
そこで、一対一ではなく、三者で協力し合っていくのがよいでしょう。ということにもなりますね。
男女間では、三者の関係ということになりますから、男女関係を占ったときに、この卦がでたら、三角関係を表わしているということになります。
<この卦が出たら・・・>
【全体運】:吉です。安定しています。
【願い事】:おおいに叶います。
【仕事・人間関係】:バランスが取れ、安定しています。
鼎は祭儀のときに重要な器であり、あなたが経営者やリーダー的な立場で、人の上に立つ人なら、鼎の端正荘重な形にのっとって、自らも端正にその地位を保つようにしましょう。
まさに「鼎の軽重を問う」で、あなたの人としての器が問われるときです。人間関係は三者の関係です。三者で協力し合っていくのがよいでしょう。
【戒め】:安定の上にあぐらをかいていてはいけません。力を合わせ支え合って行きましょう。
鼎のめざす人柄は謙虚でかつ耳目聡明な人物(心の耳や心の目がよく見える人。理解力・判断力に優れていて賢い人)です。
【金運】:安定しています。
【恋愛・出会い】:友達と同じ人を好きになるか、二人の人に同時に交際を申し込まれそうです。でも、三角関係になるかもしれません。
【カップル・相性】:二人の関係は安定しているともとれますが、男女の関係では鼎は三角関係を表しています。カップルは三角関係のもつれが暗示されています。
鼎(かなえ)
「この卦が出たら……」以下は筆者の解釈です。いろんな解釈の仕方があると思いますので、ご参考まで。
筆者は日本易道学校にて周易を学びました。